曲には必ず裏話がある。
曲が裏で話しが表の事もある。

...and then
邦題「...そして」(解りやすい!)
高校生の時に作った曲だが今だに想い出深い。メロディや構成などもう出来ていたかのようにスラスラと生まれ、自分の手に神が宿ったとしか思えなかった唯一の作品でもある。音楽的どうこうとは別に、今だ超えられない壁である。あの時の感覚をもう一度味わえればと思い音楽を続けているのも事実。
今聞くとサンプラーなど所有していなかったので色々工夫した音が新鮮でもある。冒頭のループっぽいドラムはSC-55(!)、Pitch Bendを最大に上げて使っている。
あの頃からマルチ音源は妙に頭が良く、ドラムのチャンネルにはModulationやPitch Bendができないように設定されていた。普通は使わないわけなので当然とも言えるがSC-55はなぜか出来た。Rolandの楽器は普通は使わないであろう機能が残されている(?)ので面白みが有った。TB-303などその代表的な例だろう。
さてピッチの上がったドラムはその後唯一の外部エフェクター(Sony HR-GP5)に贅沢に挿入されている。GP5はギター用マルチエフェクターなので歪みやヒネリは得意だった。またMIDIによるコントロールもできたので、DistortionとFlangerのかかり具合がシーケンサからコントロールされていた。一口に言えば夢のMixing Automationである(嘘)。
many years ago
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Blauer Morgengrau
この曲には忘れられないエピソードが有る。
2年前の春、落ち込んでいる時に友達に会った。彼女と色々話しをしていると自ずと朝になっていった。彼女はその時、この時期だけ朝焼けの色が真っ青で、それがすごく美しくて好きなのだと話してくれた。 以前から青という色が好きだったが、確かにその朝見た朝焼けは特別澄んだ青だった。
しばらくして、帰路にたった。ちょうど谷原交差点の歩道橋の上で一服していると、携帯電話が鳴った。朝の7時に誰かと思って出ると、ドイツに住んでいる最愛の親友であるSimonが「何か気になって電話してみたけど、大丈夫か?」と聞いている。僕は「もう大丈夫だよ」と答えた。ほぼ2年ぶりの電話はそんなタイミングで遠く10000km先からかかってきた。
その5時間後、この曲が誕生した。「Blauer Morgengrau」は正式なドイツ語では無いが、青い朝焼けという意味になる。
そんな本当のような嘘な話し、基、嘘のような本当の話。
Spring1998
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Libra Negra
これは確かNに住んでいるKがOに住んでいるTが好きで、そこにRが入ってきてAが居て、いや居なかったかな、S、いやSはその前だったっけ。理由はともかく、久保田修の楽曲の一部に突如としてテクノシーンを入れることになり、参加した楽曲。
自分のデモなどを人に聞かせると必ずこの曲で顔色を変えた。「このピアノい〜ね〜」「映画のサントラのようだ」と大絶賛。
自分が作ったのはそこじゃ無いのだと言い辛かった事も少なくは無かった。
Spring1998
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May I Dream
数少ない歌入りの曲でもあるこの曲は、前途のLibra Negraで久保田修の楽曲を手伝った代わりに彼にピアノを弾いて頂いた。 構想から約一年という長い年月をかけて熟成されて誕生したこの曲はその後数多くのチャンスを齎してくれた曲となる。
作曲に時間をかけるべきか否かは賛否両論に別れる所だが、一年以上かけるべきという論理はあまり聞かない。
この楽曲で歌っている声は、ゲームが好きな方なら聞いた事があるかもしれない。
Summer1998
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Things of MaNeRi

この曲を作る切っ掛けは面白い。
実は親友でもあるピアニストの久保田修とある晩飲んでいて「四拍子と三拍子」で討論となった。踊ることを得意としない彼は四拍子には面白みを感じず、三拍子の方が興味深いと主張。
逆に自分は三拍子の浮ついた感じよりも、拍子の見えないリズムに四つ打ちのキックが入ってきた時の安定感や、地に足が付く感覚の方が面白いと反論した。

・・・中略(約3時間分)・・・

四拍子が基本であるテクノやハウスはある意味単純だという意見から出来たのがこの曲。
そう三拍子、間抜けな言い方をすればハード・ワルツ!
気持ち悪くも無ければ十分踊れるものでもあった。テクノ・ハウスに固定観念は必要無いと改めて実感する結果になった。
サンプリングされている曲は彼が依然参加した四拍子(!)の楽曲。今思うと子供の喧嘩に似ている気もする...。 曲名は彼が住んでいる地域のもじりと「真似」
をかけている。

Autumn1997
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Conclusion

Conclusion、結末を意味するこの単語はまさしくこの曲のためにあった。
「東京音楽館」という劇団の芝居用サウンドトラックとして一週間で20曲書いた覚えがある。その時人生で最長徹夜作業記録の72時間完全不眠をマークし、 その徹夜開けに誕生日を迎えるという前代未聞の経験をした。誕生日に何をしたかはよく覚えていないのは言うまでも無い。
音楽とは程縁の無い話で恐縮だが、実に不思議な体験をした。よく徹夜は酔いと同じ事、起伏は激しいわよく躓く。訳解らない事を喋っている割には自分は正しいと思っているなど。しかし3日貫徹の場合は訳が違う。まず身体が浮く。歩くと足が地面を踏む感触が2メートル後ろに感じる。手を扇ぐと2秒程遅れて動いたように感じる、いや見える。身体を痛めつけて覚醒するための物質は数多くあれど、多分これが一番来ると勝手に自負している。
冗談はさておき、久保田と出会ったのもこの時。実はお忍び(?)で数曲書いてもらった経歴がある。この曲も彼のスタジオで音を差し換えてもらった。当時このようなリアルなオーケストラは到底自分のスタジオでとれるもではなかった。
ちなみにこの時メインで活躍したメンバーで、その後ユニットを組んだのがDMDである。このユニット名も安易なんだ。素材の曲をMDで持ってくる人とDATで持ってくる人がいた。それだけ。
さて曲についてだが、...

以上

Summer1997
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Rifformatic

Riffとautomaticをもじったこの曲は一聞スラッシュメタルのようだが、実は全てTB-303で演奏している。
8chのオープンリール(昔はアナログだったんです)を全て303で埋め尽くした記憶があるので、おそらく8台鳴っているのだろう。

テクノやる前はどんな音楽聞いていたかバレルね。
Spring1997
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Random Beat

いや〜若い!!自分にこれだけのエネルギーがあったとは、自分では思わなかった。 ドイツに遊びに行った時に、あるクラブで突然この曲をかけ、観客が熱狂の渦になったことは記憶に新しい。
しかし、その熱狂もただでは得られなかった。
と言うのは、これを作った以前住んでいた都内のマンションでのこと。 その夜両親は外出していて、一人の世界を大いに満喫していた。曲が仕上がっていくにつれ、自分の気持ちが音量とビールの空き缶と共に盛り上がっていくのを存分に感じていた。そしてそのエクスタシーが最高点に達した時、「こら!!」という怒鳴り声と共に一気に底辺に落ち込んだ。目の前には怒りで顔を真っ赤にした大家が立っていたのだ。なぜ自分の部屋に大家がいるのか全くつかめなかったが、話によるとあまりにうるさいのでチャイムを鳴らしてみたものの、応答が無いのでマスターキーで入ったと言う。 そして何故か自分の意志とは無関係に時計の針は3の辺りをうろついている。
今まで何故下の階と隣の部屋は空き部屋なのか何となく理解できた。夜中に高さ1メートル近いスピーカから出る音で着ている服がはためかせるのだからあり得る。
今は少し大人になった気がする。現在の住居にはもうしばらく住めそうな気配がある。

アーティストは一般に人に迷惑をかけるのだろうか、人に迷惑をかけるからアーティストなのだろうか

この曲のエネルギーが溢れだし過ぎて、周囲の方々に多大なる御迷惑をお掛けした事を
この場を借りてお詫び申し上げます。

Winter1996
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Neo Tokyo

結構臭い曲名...。
親友のSimonが日本を訪れた時に作った曲。もう一曲あったのだが、残念ながら紛失してしまった。
Simonは子供の頃から音楽には興味があったものの機会があまり無く、母親の影響もあって絵の道へ進んでいた。しかしそんな彼にも音楽を操り、楽しむ方法があった。それがDJである。彼のDJはあの独特な音楽的理屈や理論が全く無く、感性の固まりのようなもので、気持ち良くも、悔しくも感じれた。
そのSimonと曲を作ると言うのはなんとも言えず楽しかった。片やひたすら機材に向かっている中、彼はひたすら後ろでタバコをふかす。何か作ると:

Simon: もっとこう...解るか?..開けた感じというか...(ぷか〜〜
TaQ:こうか??
Simon: う〜ん、今緑っぽいからもっと青くして....(ぷか〜〜
TaQ:こうか??
Simon: なんて説明すりゃいいんだ...(ぷか〜〜
TaQ:解りやすく言えよ!
TaQ:ちょっと待った、今違うアイディアが浮かんだ!こんなのどうだ!
Simon:それ!その事だよ!!!なんだ解るじゃない...(ぷか〜〜
TaQ:......青いか、コレ?...

という攻防が夜から朝まで、毎日、結果的に1月続けられた。
あれほど否音楽的な会話を元に音楽を突き詰めたのに、最も音楽的だったと思えるところが面白い。何にも代えられない、大事な経験をした。
そういえばこの曲を朝方ミックスしたのだが、最後の音が響き終わった瞬間にチャイムが鳴ったのだが....なんだろう。

な、Simon!

Summer1995
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updated : 030415